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執筆者の写真良太 小宮

「絶望を、希望に」: ラクシオンの地図(立志編)【ルート5】

更新日:2022年1月8日

理学療法士としては中堅といわれるような経験年数になろうとしていて


私はリハビリ病院に勤めていた

あの日は梅雨で、


ジメジメした空気が


肌にまとわりつく嫌な感じがした夕方だった。


いつものように患者さんをリハビリに


誘いへ行く


病院の中の湿度が高いあまり、


私の屋内履きと廊下の床はケンカするように


キュッキュッと音を立てながら、


私は次の患者さんの部屋へ向かっていた。



「もう!歩けないんです!!!」



突然、怒鳴り声が聞こえた。


響き渡るような声に驚き、


私の靴と床のケンカは静まった。


窓ガラスにあたる雨の音が大きくなった気がした。


誰の声か検討もつかないが、


とても嫌なことが起こったことがわかった。


リハビリを必要としている方がいる部屋で響く内容じゃない



そして声がした部屋へ近寄ると、


スタッフが1人、


大きな足音を立てて足速に出てきた。


私の靴と廊下のケンカの音が可愛く聞こえた。


そして、


また窓にあたる雨音だけになり、


私の靴と廊下は、


再びケンカを始めた。




あとでわかったことだが、怒鳴り声はスタッフの声だった。



患者の部屋で、


どんな掛け合いがあり、


どんな雰囲気であったか


わからない



患者が、


そして、スタッフが


どんな心理状況だったか


わからない




私は衝撃を受けた


怒鳴り声ではない



もう歩けない



という言葉にだ。



どうしてそう思ったのかと。


本当に、歩けないのか



そして、それがそうだったとしても、



突きつける必要があるのか




患者のありたいを叶える


そのための仕事なのに




私の想いをぶち壊すのをやめてくれ


患者の想いをぶち壊すのをやめてくれ



そんな想いから、


私は


私なりに、



患者のありたいを全力で一緒に走りたい



あの怒鳴り声のおかげで、私のやるべきことは明確になった



良い経験とはいえない


だけど、そんな経験から


どう考えて、行動していくかは


自分次第



絶対に諦めさせてはいけない


ありたいという想いをどうするかは、


本人が決めることで、


私たちが外から強制的に諦めさせてはいけない



キレイゴトかもしれない


でも、


このキレイゴトを叶えたい



これが、ラクシオンの地図【ルート5】

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