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執筆者の写真良太 小宮

トレーニングが、したい

更新日:2023年9月3日

参考にした文献・資料はこちら💁

【超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由 TESTOSTERONE,久保孝史 Audible Studio】

【トレーニングとリカバリーの科学的基礎 平山邦明,文光堂】

【ボバースコンセプト実践編-基礎、治療、症例- Bettina Peath Rohlfs,ガイアブックス】

【中澤 公孝、 パラリンピックアスリートにみられる脳の再編、上原記念生命科学財団研究報告集, 32 (2018)】

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私はこれまでキャンプ、登山、ダンス、シュノーケル、スノーボード、スキーなどのアクティビティを趣味にしてきた


森林の中でキャンプ


身体を動かすことが楽しくて


実現できないと思っていたことが、


練習を続けることで出来るようになっていくことが


自分で誇らしかった



そんなある日、私は脳卒中になった



趣味のダンスをしている時に倒れた



その時の記憶はあまりない



いつものステップがうまくいかず


脚がもつれてしまった



気がついたら病院


私の身体はどうなってしまったのか...



普通に座ったり、起きたりができない


バランスが崩れてしまうのだ


いつも通りにやっているのに


そのうちに気がついた


左半身が動かない


感覚も感じない


私の腕と脚はただそこに付いている



ピクリともしない


チクリも感じない




私は脳卒中になった



Every Time, Any Timeリハビリ


それからは毎日リハビリ


私は知っている



練習を続ければ


乗り越えられない壁はないと


車椅子に乗っている障害を持った女性



でも私が考えるトレーニングと


今のリハビリはかけ離れている


そんな優しくて、


数も少なくて、


本当に壁を乗り越えることができるのか?


療法士は今後のことについてお茶を濁すだけ


医者は「麻痺とはうまく付き合ってください」という



不安しかない


海に沈む女性




トレーニングが、したい


リハビリでは私の不安は払拭されない


脳神経も良くしたい


筋肉も、持久力も必要


バランスだって、スピードだって


神経のことだけを考えれば身体は動くようになるの?


悩む銅像



私の入院中、どれだけ活動量が減ってしまったことか...


いくら神経が活発になっても


動かせる筋肉がなかったら動かない


神経を育てるために、


筋肉を育てるために、


動きをもう一度学び直すために、


私は


トレーニングが、したい


車椅子のスーパーヒーロー



リハビリとトレーニング


では、リハビリとトレーニングとはどう違うのか?


ここについて説明していきましょう


この二つはとても難しい定義だと思います

(※大いに私見を含みます)


今回、参考にした文献はこちら💁


【超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由 TESTOSTERONE,久保孝史 Audible Studio】


【トレーニングとリカバリーの科学的基礎 平山邦明,文光堂】


【ボバースコンセプト実践編-基礎、治療、症例- Bettina Peath Rohlfs,ガイアブックス】


【中澤 公孝、 パラリンピックアスリートにみられる脳の再編、上原記念生命科学財団研究報告集, 32 (2018)】





場所??


病院やクリニックでやる運動がリハビリ

一般的な病院の外観



体育館やジム、運動場でやる運動がトレーニング

一般的なジムの内観



病院での運動は確かにリハビリです


全てリハビリといって良いと思います


というか、リハビリをする人しか病院にいません



よくプロスポーツ選手がリハビリしている様子がテレビに出たりしますが、


この場合、トレーニング室やジムで行われていることが多いです


リハビリしている選手の隣で、


毎日のトレーニングに励んでいる別の選手がいたりします


同じ場所でリハビリをしている選手と、


トレーニングしている選手がいます


つまり、場所によってリハビリとトレーニングを区別している訳ではないと考えます




怪我や病気の有無??


怪我をしているか、何かの病気によって障害を負っているか?


この点は区別するために重要なポイントになりそうです


前述したスポーツ選手では、この点が大きく違いましたね


同じ場所でも


怪我をしている人は、リハビリ


怪我をしていない人は、トレーニング


わかりやすい!!


これに決まっています


直感的に、みなさんも納得できそうです




ちょっと待ってください



病気や事故によって手や脚を切断してしまった人は?


切断後、義手や義足を装着することはあっても


自分の手や脚は戻ってきません


これは怪我、または障害が生じた状態がこれから先も続くということです



脳血管障害によって麻痺が生じた人は?


脳の障害は出血や梗塞により細胞が壊死してしまいます


そのため障害された細胞が回復することはできせまん


そして、脳の障害は手や脚の麻痺、高次脳機能障害を呈し、


これまでの生活を送ることができなくなります



このように怪我や病気によって生じた障害を抱えた方は、


この先ずっとリハビリであり、


運動をした場合に【トレーニングをする】


とは言えないのでしょうか?


そんなはずはありません!!




時期によって違う??


カレンダー

では、怪我や病気の治療の有無や時期によって


リハビリとトレーニングを区別しているのでしょうか



スポーツ選手のリハビリの場合、


怪我をしてから早期(治療期間中)、


長くとも1年以内の期間で行う運動をリハビリ


それ以降の運動をトレーニング



わかりやすいですね


これも直感的に良さそう




では、切断の方、脳血管障害の方は?



二つの場合、病院での治療は早期に終了します



切断の場合は手術をし、創部の治癒が完了すれば治療終了



脳血管障害の場合は手術または保存療法を実施し、脳浮腫などの所見、麻痺の増悪がなければ治療終了になると思います



切断の場合も、脳血管障害の場合も


多くの場合、治療中だけでなく、


治療終了後もリハビリが必要のため、


リハビリ病院へ入院することがあります


医療的な治療は比較的早期に終了しますが、


やはりリハビリを実施することになります



つまり、治療の有無や時間の経過が


リハビリとトレーニングを区別している訳ではなさそうです



薬の内服や医師の診察の有無??


スポーツ選手の運動では痛み止めの薬を内服している場合や


医師による診察(外来受診)が継続している場合は


リハビリ




薬の内服もなく、


外来受診もない、


つ病院に全くかかっていない場合に限り、


トレーニング



これも良さそうですね


では切断の場合(原因によります)、


内服も外来受診も終了すればリハビリではなく、


トレーニングといっても良いでしょうか?



良さそうな気もします




では、脳血管障害の方はどうでしょうか?


脳血管障害の場合、


高血圧や高脂血症などが誘因になっている場合が多く、


内服が続くことが多いです


また定期的な外来受診によって脳画像を撮影評価することが多いです


これは数年から数十年続くこともあります


これだと、脳血管障害の患者さんは常に、ずっとリハビリで


トレーニングはできないのでしょうか?



また特に症状はなくとも、


高血圧や高脂血症の診断を受け


薬を内服している元気な方もいます


この方々が日々運動することは、リハビリと呼ぶのでしょうか?





言葉の定義から考え直す


間違いなく病気や怪我と密接な関係があると考えられるリハビリ


ですが、医療的な治療や医師の診察の有無、内服の有無、受傷や発症してからの期間という観点からは、これがリハビリだ!というしっくりくる基準が見つかりません


そこで、リハビリテーションという言葉の定義を調べてみることにします


書籍が並ぶ部屋


リハビリテーションWeblio辞書より引用


と定義されています




なかなか難しい説明ですね...



私なりに要約すると、



元の生活や、これまでの社会的な役割を再開するための訓練(トレーニング)をリハビリテーションというようです


では、トレーニングという言葉の定義を調べてみましょう


トレーニングWeblio辞書より引用

技能知識を身につけるための指導練習を行うこと



シンプルで助かります



この2つを解釈すると、



リハビリは元の状態に戻るための訓練をいう


トレーニングは今の状態からさらに向上するために練習や訓練をいう

※そもそも言葉の意味の階層が違う気もしますが、、、脇に置いておきましょう



スポーツ選手の怪我の例に戻りましょう


怪我から元の状態に戻る運動を、リハビリ


怪我をしていないスポーツ選手はさらに高みを目指して、トレーニング



良さそうですね



では、切断、脳血管障害の方はどうでしょうか?



切断や麻痺を呈した方が元のように歩けるように、元の仕事や役割を果たすための訓練をリハビリ


切断や麻痺を呈した方がさらに動けるように、新しい仕事のための訓練をトレーニング



納得!!


手を広げて達成を表現する男性



NEW VISION


切断や脳血管障害による麻痺の方には、


一定の生活水準を超えた場合(ある程度自立して生活できる程度)、


以降はトレーニングが必要ということ



確かに、元の歩きや仕事に復帰できていない


切断や麻痺による手脚の運動能力には限界があります



この限界を越えるためにはトレーニングが必要です


つまり【挑戦】です




一つ前のブログにも載せましたが、

(コチラ💁から)






通常の切断者の脳活動とパラリンピックメダリストの脳活動は異なりました


非競技者の義足の方の脳活動に変化を認めていないということは、


リハビリでは脳活動を変化させるほどの効果を認めていないということです

パラリンピックメダリストの脳画像
MR: パラリンピックメダリスト


確かに、メダリストと比較するのは少し意地悪かもしれません


ですが、パラリンピックを見てください!!


とんでもない動きをしています


相当カッコイイです


Youtubeのリンクを貼っておきます


ぜひ視聴してみてください




まさに、これこそ挑戦です



これはトレーニングの賜物です



最初からできた訳ではありません



それくらい脳の活動は未知


まだまだできることはあるのかもしれません




脳の画像では病巣だけでなく、


病巣のないところにも目を向けてみましょう


まだ活動できる脳の部位が残っていませんか?


だから、私は麻痺の方にトレーニングを提供しています


小宮がトレーニングを提供している様子
代表:小宮良太(理学療法士)



トレーニングとはどんなものか?


シンプルに表現すると、



「挑戦による疲労と、実感、運動後の爽快な気分を味わえる運動」



つまり【充実感】です



麻痺の場合、


共同運動が生じます


これは鍛えたい場所以外、


動かしたくない場所が半自動的に動くことがあります


これは麻痺の特徴ですし、


この共同運動を無視していると誤った運動の学習が生じてしまいます


これが生じない課題設定の上で、


鍛える


鍛えたい場所を鍛える


だから、理学療法士や作業療法士にしかできないことだと思います


ライオンとトレーナーの男性





それだとリハビリと同じじゃない?


違います


特に違う部分が【挑戦】です


【挑み、戦う】


パラアスリートと同じ


まだ見ぬ景色を見に行くのです


知らない誰かができなかったとしても


あなたならできるかもしれない


同じ脳梗塞の方ができなかったとしても


あなたならできるかもしれない


やってみないとわからない


だから、挑戦です


だから、トレーニングです



これをやったら甲子園にいける



これをやったらプロ選手になれる



これをやったらメダリストになれる



100万時間の法則なんていう話もあります(実際は違うようなのでご注意ください)



約束された方法はありません



だから、挑戦です


だから、トレーニングです


一緒に「挑戦による疲労と、実感、運動後の爽快な気分を味わえる運動」をしませんか?



まだ見ぬ景色を目指して

まだ見ぬ頂の景色



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「できない」を背負っている人をゼロに。

片麻痺専門トレーニングジム R-accion.

代表 小宮 良太

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