整形外科とは?
整形外科は、私たちの体を動かすために大切な「運動器」に関わる病気やケガを治療する専門の診療科です。
運動器とは、体の芯となる骨、骨と骨をつなぐ関節、体を動かす筋肉、そしてそれらを支える靭帯(じんたい)や腱(けん)、さらにこれらの動きを脳から指令として伝える神経など、全身の運動に関わるすべての器官を指します。
これらの運動器が正しく働くことで、私たちは立ち、歩き、座る、物を持つといった日常生活のあらゆる動きができます。整形外科では、運動器の痛みや動きにくさの原因を突き止め、その機能をできる限り回復させることを目指します。
▼整形外科が扱う主な範囲と疾患:
整形外科の治療対象は非常に幅広く、新生児から高齢者まで、あらゆる年代の患者さんを診ます。
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体の土台となる部分: 背骨(脊椎)や骨盤
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手足の関節: 肩、肘、手、股関節、膝、足
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神経: 手足の動きや感覚に関わる神経
具体的な疾患としては、以下のようなものが挙げられます。
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ケガ(外傷): スポーツ中のケガ、交通事故、労働災害などによる、打撲、捻挫、骨折など。
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加齢に伴う変化: 年齢とともに起こる関節の変形(変形性関節症など)、骨がもろくなる「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」。
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炎症や痛み: 関節リウマチ、痛風、肩こり、腰痛、神経痛など。
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できもの: 骨や筋肉にできる腫瘍(できもの)。
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生まれつきの異常: 生まれつきの運動器の形や機能の異常。
▼整形外科の治療方法:
治療法は多岐にわたり、患者さんの状態や疾患の種類に応じて最適な方法が選ばれます。
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非手術的治療: お薬の服用、注射、リハビリテーション、物理療法(温熱療法、電気療法など)、装具を使った治療など。
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手術的治療: 必要に応じて、損傷した部位を修復したり、人工関節に置き換えたりする手術。
整形外科の目標は、患者さんの痛みを取り除き、体の機能を改善し、再び日常生活や活動を快適に送れるようにサポートすることです。リハビリテーションも重要な役割を担い、患者さんが最大限に回復できるよう支援します。
R-accion.代表の小宮から
整形外科領域では、手術や薬だけでなく、リハビリテーションによる機能回復の要です。カラダの機能を最大限に引き出すために、リハビリは不可欠と心に留めてください.
「また旅行に行きたい」「趣味のゴルフを再開したい」など、具体的な目標を理学療法士と共有しましょう。目標達成に向けた個別プログラムを共に実践していきます.
体の痛みや動きにくさは、「何かおかしい」という体からのサインです。我慢せず、まずは整形外科を受診し、痛みの原因を正しく診断してもらいましょう.
私たちは毎日カラダを動かしますよね。動きにはパターンがあります。同じパターンが繰り返し、20年、30年と反復されていくと徐々にストレスとなることがあります。日常も毎日同じように繰り返されています。生活のパターンを変えることが、自分のカラダのためになるかもしれません.
ご不明な点があればお気軽にお問い合わせください.

【参考にした情報源】
内田淳正:標準整形外科学.第11版.株式会社医学書院.2012
日本整形外科学会HP参照
日本整形外科学会:一般の方へ.よくある質問.日本整形外科学会HP