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【認定理学療法士解説】片麻痺の歩行リハビリが変わる!「麻痺側で踏ん張る力」を取り戻す2つの鍵

  • 執筆者の写真: 良太 小宮
    良太 小宮
  • 10月15日
  • 読了時間: 5分

更新日:11月2日


目次



踏ん張る脚のイメージ
こんなに笑いながらスクワットしてみたい

なぜ「歩くこと」は大切なのか?〜歩行は自分らしさの象徴〜自費リハビリ神奈川


脳卒中による片麻痺と向き合う皆様へ


片麻痺専門トレーニングジム ラクシオン.の代表小宮良太です


意識がある頃から無意識にできていた「歩行」は、単なる移動手段ではなく、「自分らしい生活」の土台ではないでしょうか。


この記事では、あなたの歩きを改善し、より早く、きれいに、そして安全にするための医学的な見解と具体的なリハビリ/トレーニングを、脳卒中認定理学療法士である代表の小宮良太がわかりやすく解説します。




あなたの歩行が「疲れる・不安定」になる原因は?


私たちの歩きは、最も重い「脳」を一番高い位置に保持しながら行われる、非常にバランスの悪い運動です。


実は、この不安定な状態を効率よく進めるために、人間には「進む力(蹴る脚)」と「止める力(踏ん張る脚)」の2つの力が必要です。


麻痺があると、このバランスが崩れ、非麻痺側に頼る、重心が低い、といった状態になり、非常に疲れやすくなります。




歩行を効率化する「2つの力」とは?


歩行の難しい理論(倒立振り子理論や6決定因子論)はひとまず知らなくてOK!

それは専門家が勉強して、わかりやすく麻痺の当事者の方へ伝えれば良いもの


私たちが歩くために大切なのは、自転車のペダルとブレーキのように対になった2つの力。



鍵(1):進む力(蹴り出す力)


主に非麻痺側が担当しがちな力です。

脚を後ろに蹴り出し、カラダ全体を前へ移動させます。



鍵(2):止める力(踏ん張る力)


麻痺側で最も重要となる力です。

足が地面についた瞬間、体重をしっかりと受け止め、膝や体が崩れないよう安定させる力です。


この力が弱いと、歩行が不安定になり、転倒の不安に繋がります。



【認定理学療法士チェック】あなたの歩き方を変える2大パターン


装具の有無にかかわらず、片麻痺の方に多く見られる特徴的な歩行パターンを、具体的なリハビリ/トレーニングと合わせてご紹介します。



パターン1:エクステンションスラスト(膝が伸び切る)


特徴:

足が地面についた瞬間、膝が「カクン」と過剰に伸び切ってしまう(突っ張る)歩き方。

大腿四頭筋(ももの前)の活動の弱さや、股関節の制御不足が関係しています。


改善トレーニング:麻痺側の大腿四頭筋と体幹の連動


膝を伸ばしたまま脚を持ち上げる運動や、姿勢を意識した軽度のスクワットを笑顔で取り入れてみましょう😊。


回数はできるだけたくさんです。

先日の高齢者向け(70-80代)の体操教室ではみんなで一緒にスクワットを連続60回やってきました.※痛みやバランス不良には十分に注意が必要


また、踏み込んだ際に体幹がぐらつかないよう、腹筋にも力を入れる練習も効果的。



パターン2:バックリングニー(膝がカクッと曲がる)


特徴:

体重がかかった瞬間に膝が折れてしまう(崩れる)歩き方。

大腿四頭筋の弱さだけでなく、ハムストリングス(ももの裏)の過緊張や、足関節の不安定性が複合的に関与していることが多いです。


改善トレーニング:股関節伸展と足関節の安定


ももの裏のストレッチに加え、膝を曲げすぎずにお尻を後ろに引くヒップヒンジ(股関節を主動としたお辞儀運動)が効果的です。


これはハムストリングスの過剰な緊張を抑えつつ、お尻(大臀筋)を使う練習になります。



ヒップヒンジの方法



【最重要】チェックポイント:あなたの「重心」は低くなっていませんか?


膝が曲がったり、踏ん張りが効かなかったりすると、どうしても重心が低くなります。


さらに、不安から下を向くと腰も曲がり、どんどん疲れる歩き方に。


鏡や動画で確認し、背筋を伸ばして「重心を高く保つ意識」を持つことから始めましょう!




麻痺の歩行改善のためのリハビリ専門家としての具体的アドバイス


足の動きを良くする:

足関節の背屈(つま先を上げる)運動や、タオルギャザー(足の指でタオルを引き寄せる)など、足先の細かい動きを毎日意識的に行う。


股関節をしっかり伸ばす:

麻痺側の股関節を後ろにしっかり伸ばすことで、重心を高く保ち、次のステップへの推進力を生み出します。

立っているときや歩行練習で「おへそを前に出す」イメージを持ちましょう。



まとめ:リハビリは未来の自分への投資です


片麻痺の歩行改善は決して簡単ではありませんが、筋力を高め、歩き方を注意することで、さらに軽やかに、サクサクと歩けるようになりましょう。


最新のロボットリハビリ技術なども活用できる時代です。

まずはご自身の歩きを正しく知り、「麻痺側で踏ん張る力」を取り戻すトレーニングから熱心に取り組んでいきましょう!


ご不明な点は、私たち片麻痺専門トレーニングジムラクシオン.にご相談ください。





ラクシオン代表小宮良太(脳卒中認定理学療法士)

執筆者

小宮良太

片麻痺専門トレーニングジム ラクシオン.代表

脳卒中認定理学療法士
大学病院、リハビリ病院、クリニック、訪問リハビリなど臨床経験15年以上
2022年4月より独立 ラクシオン開業(自費リハビリ 神奈川)



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