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麻痺の腕の動きを作るために、

更新日:2023年12月19日




今回のテーマは、麻痺の腕の動きを作るための


メンテナンスとトレーニング方法についてです。


麻痺の動きの中でも、


専門的な言葉だと、


回外運動に着目してみましょう!


麻痺のある腕にとっては


とても難しい動きに一つです



どんな時に使う動き?

「回外」という動きをもう少しわかりやすく伝えると、


スーパーのレジでお釣りをもらう時のように、


ドアノブをひねるとき、


パチンコのスロットルを回すとき、


雑巾を絞るとき、


お菓子の袋を開けるとき、


手のひらが天井を向いている状態


または


手のひらを天井に向けるように動かしていく


腕の動きを「回外」といいます


とても大事な動きです



回外運動が起こる関節

回外の動きというのは


この「上橈尺関節」といわれる腕の部分と


「下橈尺関節」といわれる手首の関節が動いて


「回外」が起こります


※回外に相反する動きとして、回内というものがあります



腕の麻痺では、回外運動が非常に難しくなります。


とても硬くなりやすい、といわれています


経験的にも一致します


「回外」に必要な筋や関節などを


動けるような状態に


メンテナンスをしておくことが


とても大切です



メンテナンス方法

「回外」という動きを


メンテナンスするために


関節、筋肉に着目していきます


1)筋肉

「回外」の動きに必要な筋肉は


回外筋です


回外筋はどこにあるか?というと


この辺りですね


ブログでまさかの、この辺り!!!w


すみませんw


肘の骨を触ることはできますか?


その肘の骨から、


だいたい指4本分くらい下に降ったところです


この力が働いて「回外」という運動を起こしてきます


この回外筋をほぐしていく必要があります


まずは、肘の骨から指4本下のココを


グリグリですね


グニグニですね


やってみてください



2)回外筋の特徴


回外筋は橈骨神経が支配しています


橈骨神経は、回外筋以外にも神経を張り巡らせています


さらに先の筋肉へ情報を伝える役割を任されています


回外筋まで橈骨神経が届いたところで、この神経は分岐します


橈骨神経の深いルートと浅いルートです


その深いルートは、この回外筋を貫通し、


腕の奥深くへと侵入していきます


つまり、回外筋が硬くなったり、外傷などで損傷した場合、


同時に橈骨神経の深いルート(橈骨神経深枝)に障害を来たし、


その先への情報が伝達できなくなってしまいます。


では、そもそも橈骨神経の深枝はどんな働きがあるのでしょうか?

少し脱線してしまっていますが、せっかくなのでw


この深枝は、


総指伸筋、


小指伸筋、


尺側手根伸筋、


長母指外転筋


短母指伸筋、


長母指伸筋


示指伸筋


と言われる筋肉に神経を伝達しています


いわゆる、


じゃんけんの「パー」です


回外筋の障害で、このような動きも難しくなる可能性があります


3)もう一つの筋肉

回外筋以外にも回外の作用を作る筋肉として、


「上腕二頭筋」があります


チカラコブの筋肉ですね


ココですね


ブログで、ココって!!!?w


上腕二頭筋の筋肉も


「回外」するために必要な筋肉です


ただし!!


上腕二頭筋は、肘が曲がった状態じゃないと


「回外」させるための力が入りません


※ちなみに、回外筋は肘の位置に関係なく「回外」をさせるこができます




皆さんは


肘を曲げた時の方が「回外」しやすいか?


肘を伸ばした状態の時の方が「回外」しやすいか?


ぜひチェックしてみてください


4)トレーニング方法

「回外」運動の促通について


「回外」するために必要な筋肉は


上腕二頭筋、回外筋


この二つです


この二つを促通しながら


関節を動かす


ということをしていきましょう


①まずは、上腕二頭筋いきましょう


上腕二頭筋は肘が曲がっている時に


「回外」するために重要な筋肉でしたね


肘を曲げたままやっていきましょう


テーブルとかに置いてもOK



まずは上腕二頭筋を内側から外に


押すように動かし、マッサージしてみてください


とにかく上腕二頭筋を押してみましょう



上腕二頭筋を押す、押す、押す


上腕二頭筋は長い筋肉ですから


上から順々に内側から押していって、外側へ



②今度は腕の一番近い所(肘の少し先)を持って


腕をグイグイ捻って、「回外」運動をしていきましょう


あくまでも麻痺の腕ではなく、


良い方の手が主体となって動かしてください


この練習は上橈尺関節の促通が中心です


③手首を反対の手でもち


腕の捻りながら、


「回外」運動していきましょう


これは下橈尺関節ですね


④親指です


今度は親指を持っていただいて、手を開くように回外運動を行います


これは、指先から肘まで全部使って、回外運動をしていきます



まとめると、


①上腕二頭筋のマッサージ


②肘の少し先(上橈尺関節)を持って捻る運動


③手首(下橈尺関節)を持って捻る運動


④親指を持って捻る運動


これをやってみてくださいっ!!


メンテナンスをしてから


トレーニングをすることがとても大事です


是非やってみてください


それでは!!



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Stronger Than Stroke 負けない、麻痺には。

「できない」を背負っている人をゼロに。

  片麻痺専門トレーニングジム R-accion.

代表 小宮 良太


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